3年≦石の上<10年

ときおり、自分の脳の「海馬」の部分は一体何を覚えているんだろうと思うような夢を見ることがあります。つい先日、もう20年以上も前にたった半年だけ勤めた会社にいる夢を見ました。

  • その会社のお話は前にここで少しお話ししました。退社以来、その会社のことを取り立てて思い出すような事もありませんでしたが、その夢を見た休日の朝、私はPCを立ち上げ会社名をタイプしてWEBで検索してみました。
  • ちゃんとHPがあるようで会社名が出てきました。しかしそのHPはいかにも社員が片手間で作りました〜というような6ページの会社紹介のみ。アクセスも5000強。英語ページもあるのですがいかにも大卒のお兄さんが辞書と首っ引きで訳したようなこなれていない英文。そして20年前と全く変わらない伝統的な製品。例の「ホニャララ酸」ももちろん未だ主力製品のようです。
  • なんだかますますもの悲しい気持ちになってしまいました。早い時期に止めて正解だったとも思いました。もしあのまま我慢を重ねていたら、今よりとても狭い世界で一人の営業マンとして今でも大阪で細々と暮らしていたかもしれません。
  • また、以前に別のページでは「石の上にも3年」というのはよく言ったものだと私は言いました。それは本当で何事も仕事となれば最低3年くらいは思いっきりやってみないと実力が身に付くまでには行かないし、といまの転職・転職という風潮にも少し疑問を呈しました。
  • とてもdelicateなバランスですよね。キャリア形成というのは、ある意味、投資みたいな物だなと思います。余りうまみもなさそうで値動きの少ない株式を手放して、もう少し動きのある(でもリスクの高そうな)銘柄を買おうかどうかと迷うようなものです。
  • 結局、この決断は誰も決めてくれません。自分で決める物です。これまた投資と似ています。相談して失敗すればその人恨むことにもなりかねません。人に意見は聞いてもいいけど、結局は自分が決めることなのでしょうね。私も転職を考えているときに友人に相談しましたが、「自分で決めることではないの?」といわれたことがあります。その時にはずいぶん冷たいな、とも思いましたが今から思えばそのとおりです。
  • ただ自分が「石の上にも3年」の状況にあるのだと思っても、それは「石の上にも10年」いて良いことではないような気がします。